LV.1〜6 scenario impression -CardWirth

LV.1〜6 scenario impression

 対象レベル上限がレベル1〜6 のシナリオの感想です。

LV.1

薬仕入れの依頼

 薬の仕入れを頼まれた冒険者を描いたシナリオ。地味ながら冒険者やまわりの人が非常に自然に描かれていて、冒険者の日常生活を実感できるのは素晴らしいと思います。初回プレイでは筆者はほとんど儲けがなかったので(^^;、どうしたら報酬がたくさんもらえるかということをプレイヤー自身でも考えながらプレイするとさらに楽しめると思います。こういった地味なシナリオこそ逆に、CardWirth を代表するシナリオと言えるかも知れません。(2003/04/01)

〜LV.2

スラムの病

 熱病の感染源と思われるサンプルを収集するシナリオ。地味な依頼ですがアイテムを使ったイベントなど、さまざまな面で凝っていて楽しめると思います。地味シナリオ好きからイベント好きまで、幅広い方におすすめしたいシナリオです。(2003/04/01)

〜LV.3

狼の親子

 正直感想を書くのが難しいシナリオ。そのシリアスな雰囲気はまさにドラマと呼ぶにふさわしいです。冒険者が日々味わっているであろう死ととなりあわせの恐怖など感情の動きやが如実に表現されていて、プレイヤはそういった緊張感を存分に味わうことができます。冒険者に考えられたセリフをしゃべらせることにより、プレイヤーですら知らないようなPC 達の魅力をかいま見ることができるのはうれしいです。またマルチエンドを採用することにより、ひとつひとつの選択が重みを増しさらに魅力を引き立てます。暗いテキスト主体のシナリオですが、そういったものが苦にならない方には是非プレイしていただきたいです。…ほら、言葉に出すとやっぱり陳腐だ。◎ (2003/04/05)

時紡ぎ

 渋いながらも丁寧に作られたストーリーシナリオ。派手なイベントなどはあまりありませんが、プレイしていくうちに最初は何のことかわからなかった何気ないテキストもあとから思わずニヤリとさせられてしまうような描写がたくさんあって楽しめます。一本道のようで、アイテムをどうするかによってかなりさまざまな分岐が用意されています。このシナリオは個人的にいかにもCardWirth らしいシナリオだと思いました。○ (2003/04/07)

教会の妖姫

 聞き込みで情報を集めつつ手がかりを得て事件を解決していくシティアドベンチャーシナリオ。情報カードやアイテムの活用など地味ながらツボを押さえた作りには大変好感が持てます。ストーリーもなかなか読ませる展開であり、これからの冒険に余韻を残す感じはいかにもCardWirth 的と言えると思います。シティアドベンチャーのお手本シナリオとして、多くの方にプレイしていただきたいシナリオです。○ (2003/04/02)

機械仕掛けの番犬

 言わずと知れた?groupAsk さんの戦闘シナリオ。初めてやったときはレベル2だったのであっという間にボコボコにされてしまいました(^^;。今回リベンジと言うことで5レベルまであげたので安心して挑戦したのですが、また苦戦してしまいました。スチームブレス3連発はキツイです。最後はどうにか勝ったのですが…。ということで全クリアしたい人は5レベル以上でのプレイをおすすめします。とはいえ戦闘に慣れた今でも十分に楽しめたので、戦闘シナリオとしての完成度は高いと思います。負けても死んでしまうことはありませんので、自分が戦闘好きかどうかをこのシナリオで試してみるとよいのではないでしょうか。○ (2003/02/03)

債権回収支援依頼

 銀行員の依頼を受けて契約書を探すシナリオ。手軽に楽しめる探索ものとしてとてもよくできていると思います。疑問に思う部分があったらさらにじっくり探してみると、いいことがあるかもっ(?)。(2003/04/10)

調和を乱す者

 銃を使う冒険者の導入的なシナリオ。さくっと終わるのかなーと思いきや、後半はやりごたえのあるダンジョン&戦闘でとても楽しめました。配布されるアイテムについても、少なくともこのシナリオ内ではバランスが取れていたように思います。ガンマン志望(?)がパーティ内にいる方に特におすすめ。(2003/04/09)

風見魚のある酒場

 帰りに立ち寄った宿での交流を描いたシナリオ。村人も含めたNPC 達が生き生きと描かれていていて、なかなか楽しめると思います。さまざまな場面でNPC 達の生活感が感じられるのがとても良かったです。気軽に楽しめるシナリオとしておすすめ。続編にも期待したいです。(2003/04/08)

月光に踊る長靴

 行方不明になった猫を探すシナリオ。音楽などの効果も相まってちょっと幻想的な雰囲気が非常に良く出ていると思います。また右クリックを積極的に行うと違った楽しみも味わえます(笑)。ちょっと癒し系(?)のシナリオをプレイしたい方は是非。(2003/04/08)

見えざる者の願い

 CardWirth の典型的なシナリオタイプのひとつであるじっくりと探索するダンジョンシナリオ。ちょっと探索が面倒な感はありますが、地図が見つかる点や休憩できる点などさまざまな配慮はありがたいです。そのほか探せば探すほどいろいろな物が見つかるうれしさを体感することができます。ちょっと扉が多くて分かりにくい部分もあるのでQubes の偉大さを改めて実感したり。とはいえダンジョンのさまざまな工夫は、多くの人に参考になる物だと思います。一生懸命探索すれば報酬がかなり豪華な、駆け出しの冒険者にはうれしいシナリオです。(2003/04/04)

家宝の鎧

 下級騎士リヒャルト卿の家宝の鎧を取り返しに行くシナリオ。全体的にコミカルに描かれていて気軽に楽しめるシナリオです。工夫するとお宝が隠されていたり、ちょっとしたところで凝っているのがうれしいです。戦闘で工夫できたときはエンディングがちょっと変わるとさらによかったかなとは思うのですが、探索の軽快な音楽と相まってどなたでも気軽に楽しむことのできるシナリオだと思います。(2003/04/02)

名門菓子職人の挑戦

 短編ですが工夫されたストーリーシナリオ。特にPC のセリフ分けを決めるCAST システムは素晴らしいです。ストーリーも地味ながらなかなかいい話で、戦闘あり、イベントありと飽きの来ない作りになっていると思います。ちょっといい話をプレイしたい方におすすめ。

灰色の神殿

 低レベル向けであるにもかかわらず凝ったダンジョンシナリオ。プレイヤーにいろいろと工夫させる部分が作ってあり、そういうのが好きな人にはきっと楽しめると思います。拾ったアイテムを眺めてこのアイテムはどこで使うんだろう…とプレイヤーが考える、CardWirth というゲームの醍醐味のひとつといえるのではないでしょうか。

 連作の一話目の作りなのですっきりと終わらない部分がありますが、低レベル向けのダンジョンシナリオとしては非常によくできていると思いますので、多くの方におすすめしたいシナリオです。(2003/03/10)

くだらないオチ

 タイトル通りのシナリオ(笑)。とはいえ全体的に丁寧に作られており、おすすめできます。個人的には特に最後の交渉が楽しかったです。一度クリアしたあともこのシナリオをさらに楽しめる裏モードもあり。ただ裏モードはレベル1ではキツイと思われますので注意。気軽に肩の力を抜いて楽しめるシナリオをお探しの方は是非。(2003/02/28)

愛人

 完全なハッピーエンドは存在しない、ある意味マルチエンドのお手本のようなシナリオ。どういった選択を取るかで結果が変わってくるので、冒険者の選択はとても重みを持ちます。短いけれど考えさせられる、感慨深いシナリオです。(2003/02/01)

港湾人足求む!

 人員の足りない港にかり出された冒険者を描いたシナリオ。冒険者と普通に仕事をしている人の接点を非常に上手に描いていると思います。こういうわかりやすい話はとても好きです。さくっと楽しめる良質シナリオを探している方は是非。(2003/02/01)

怒れる者

 タイトルの怒れる者というのは他ならぬプレイヤーのパーティです(笑)。わかりやすい堪忍袋ゲージ付き。さくっと楽しめる良作ですが、細かいところもいろいろと凝っています。とくにこの作者さんのシナリオでは独自のペルソナ・システム というものを使ってセリフ分けや分岐を行っているようなので、冒険者の性格に深い思い入れのある方は同作者さんの「異次元への誘い」でペルソナを自分で選んでからやってみるとさらに楽しめるのではないでしょうか。 難しいことを考えずにさくっと楽しめるいい感じのシナリオです。(2003/02/01)

ゴブリンの洞窟

 言わずとしれたCardWirth スタートパックにもれなくついてくるシナリオ。CardWirth の中で「交易都市リューン」と並んで最もプレイされているシナリオでしょう。ツボを押さえた作りは入門作としての出来は十分。またジョニー兄貴もおっしゃっている とおりシナリオ作家にも十分に参考になる出来でしょう。個人的にこのシナリオをプレイして思うのは1レベルパーティの弱さ(^^;。攻撃、全然あたんないっす。とはいえ6人パーティが技能をきちんと持っていればそれほど難しくはなく、安心してプレイできるシナリオだと思います。(2003/02/01)

〜LV.4

傾斜45度の戦い

 非常に丁寧に作られた探索シナリオ。細かいところまでプレイヤに工夫させる余地が作られていてきっと楽しめると思います。また、探索シナリオといっても一歩一歩地道に調査するようなタイプではなく、さくさくと攻略していけるところもいいです。戦闘も場面にあった工夫がされていてアツイものになると思います。探索シナリオが苦手な方にも是非一度やってみて欲しいシナリオです。○ (2003/04/17)

アモーレ・モーテ――或いは<存在/非存在>についての言及

 心臓が痛いシナリオ(筆者としてはバリバリ褒めているつもり)。その重厚な雰囲気は圧倒的でプレイヤを飲み込まずにはいません。またさまざまなNPCと交わるPC達もそのセリフなどからとても魅力的に映ります。ストーリー自体も相当重いですが、そういったものが問題ない方には是非プレイしていただきたいシナリオです。○ (2003/04/14)

鳥の歌が聞こえない

 薬草の仕入れをする娘の護衛を頼まれた冒険者であったが…。落差の演出が上手な、雰囲気のあるシナリオ。圧迫感のある展開はシリアスものとして素晴らしいです。また解決するために工夫を考える必要があることもCardWirth というゲームの特性を上手に活かしていると思いました。CardWirth プレイヤならとりあえずやっておけというシナリオだと思います。○ (2003/04/20)

ミエナイトモダチ

 非常に雰囲気のある探索シナリオ、っていうのは「隠者の庵」でも似たようなことを言ったか(^^;。この作者さんは雰囲気というか、独特の緊張感を作るのがとてもお上手なんですよね。ある意味リアルとも言えるような緊張感は他のシナリオとは一線を画しており、筆者にはそれがとても心地よかったです。暗めのテキスト主体ですが、ストーリーものが好きな方には是非おすすめしたいです。○ (2003/02/01)

光の花

 伝説の光の花を探しに行くシナリオ。作者さん自作による画像とシナリオの雰囲気がマッチしていて、非常に感じが出ています。NPC とPC のセリフがバランス良く配されているところにも好感が持てます。ストーリーシナリオとして丁寧に描かれていますので、多くの方におすすめしたいシナリオです。(2003/04/16)

警備のお仕事

 博物館の警備をするシナリオ。短いながらもなかなか展開があり、ちょっとコメディっぽいノリも相まって楽しめると思います。また木偶工房さんによる美麗で個性的なモンスター達(笑)も必見です。気軽に楽しめるシナリオをお探しの方は是非。(2003/04/15)

遺跡に咲く花

 ある花を手に入れるため遺跡を探索するシナリオ。細かい部分まで丁寧に作られていてとても楽しめます。オートマッピングしてくれるのはうれしいし、進むためにちょっとした工夫が必要とされるのはいい感じです。特にパズル的な数あては楽しめるものだと思います。ダンジョン好きの方に特におすすめのシナリオ。(2003/04/13)

墓守の苦悩

 墓で起こっている異変を解決するシナリオ。音楽やテキストなど、感じが出ていていいです。戦闘はちょっと面倒かも知れないので使えるアイテムがもらえるのはうれしいです。地味なシナリオが好きな方に特におすすめ。(2003/04/10)

下水道生活者の手記

 普通のシナリオとは全く違ったタイプの異色作であり問題作(笑)でもあると思いますが、個人的にはおもしろかったです。自分のパーティの冒険者に異常に思い入れがある人はやらない方が吉。テキストが非常に個性的です。

 不満点はランダムエンカウントがちょっと多すぎかなという部分です。ボス戦から帰ってきてすぐまた敵にエンカウトしたときには笑いました。いつでもシナリオから離脱できるシステムなのでとりあえず試しにやってみるといいと思います。付録もあるのですが、逆に付録は離脱できないあたり、作者さんの思い入れの強さを感じました。普通のシナリオに疲れた方におすすめ。(2003/02/01)

その時花は愛を語り

 ということでデート系恋愛・探索シナリオです。普通の男女カップルだけでなく、女×男でも男×男でも女×女でもいけます とのこと。筆者は試していないのですが年齢差カップルもOK らしいです。すげー。展開によっていろいろなエンドがあるようです。

 また探索シナリオとしてもよくできており、アイテムやダンジョンの探索もとても楽しいです。時間の概念も導入されているようで何気に凝っています。PC をメインにした恋愛系シナリオとしては素晴らしい出来だと思います。恋愛系シナリオを一度やってみたい方には是非お勧めです。(2003/02/28)

旅の終わりに…

 冒険者はある行商人の護衛で人里離れた村に行くことになった。よくある、平凡な依頼かと思われたのだが…。全体的に丁寧に作られた安心して楽しめるシナリオです。特にさまざまな場面での救済措置は素晴らしく、盗賊団との戦いは工夫次第でかなり楽が出来ます。ただ気孔弾が得意な盗賊3さんを探して延々と森を歩いてしまったのは俺だけでしょうか(^^;? 展開が多いシナリオなのでちょっと好みが分かれるかと思いますが、筆者は最後まで飽きずにプレイさせていただきました。低レベル向けの良くできた長編をお探しの方は是非。(2003/02/11)

埋もれた神殿

 表示されるお宝の数を頼りに穴を掘っていき、お宝をゲットするシナリオです。ゲーム自体はわりと簡単なので、ルールさえきちんと理解すればどなたでも楽しめると思います。

 仕事仲間となる別パーティがいい感じで、個人的には好きでした。お宝全部発掘し終わった後もかわいそうなので掘ってあげたり。爆弾で300SP 取られ、残り17SP でもう一度爆弾(^^;。ふんだ、どうせ貧乏パーティですよ。気分転換に楽しめる、おもしろいシナリオだと思います。(2003/02/01)

〜LV.5

深海の盟主たち

 まさに冒険と呼ぶにふさわしいシナリオ。魅力的なキャラ達との出会いと別れ、 冒険者の苦心と工夫など、冒険の醍醐味がふんだんに盛り込まれていてプレイヤを存分に楽しませてくれます。要所要所でセリフやPCをプレイヤに選ばせてくれるので、筆者の思い通りにPC達が活躍してとてもうれしかったです。音楽や素材も実に素晴らしいもので雰囲気を大いに盛り上げてくれます。

 戦闘がかなり大変なので傷薬などをたくさん持っていった方がよいでしょう。細かいところで魚人語辞典に対応していたのもうれしかったです(笑)。これぞ冒険、というシナリオをお探しの方は絶対プレイすべし。◎ (2003/04/20)

賢者の選択

 CardWirth 屈指の名作と名高いgroupASK さんのシナリオ。その実は単純なハッピーエンドの存在しない非常に圧迫感のある選択シナリオである。恐怖をあおる音楽、出口のない迷宮、そしてなにより恐ろしい相手キャラと雰囲気作りも素晴らしく、プレイヤーは知らず知らずのうちにこの雰囲気に飲まれていき、そして…。

 初めてやったときはただ「名作」としか聞かずにやったのでびっくりしました(^^;。泣きながら故郷に帰りたくなってしまいましたよ、ええ。ということでプレイするにはちょっと覚悟が必要です。が、やってみるとやはり屈指の名作にふさわしいさまざまな工夫がなされていますね。とくにカナン王の能力設定はバトル好きにはたまらないものだと思います。とはいえやはりこのシナリオの神髄は石水さんおっしゃっているとおり、相手キャラと交渉できるところにあるあると思います。その選択がダイレクトに結果に跳ね返ってくる。そんな戦闘以外の部分の重さがCardWirth の魅力を最大限に引き出していると思います。◎ (2003/02/01)

月へ向かう船

 月へ向かう猫を護衛するシナリオ。詳しいテキストによる描写や美しい音楽は筆者的にツボでした。幻想的な雰囲気がよく演出されていたと思います。最後の戦闘も凝ったもので、筆者の非戦闘員だらけのパーティ(^^;でもなんとかなりました。というように冒険者の見せ場もちゃんと用意されていたのはうれしいです。お話は絵本のようで戦闘は漫画っぽいノリになっているため多少好みが別れてしまうかも知れませんが、筆者は全体を通して楽しませていただきました。童話のようなストーリーシナリオをお探しの方には是非おすすめしたいです。○ (2003/04/27)

夢の王様

 丁寧に作られたストーリーシナリオ。作者さん自作による素材や音楽の選び方がとても上手で、非常に雰囲気が出ています。ほぼ一本道のストーリーですが、筆者は素直に楽しませていただきました。戦闘など全体的な完成度も高く、安心して楽しむことの出来る一作だと思います。○ (2003/04/22)

風の回廊

 一攫千金獲得を目的とした非常に良くできた探索もの。実は初代パーティーの時にレベル5でやって、そのままCardWirth を一年くらい放置してしまった(^^; シナリオ。で、今回とある話を聞いてもう一度やってみたわけですが。いやー、おもしろかったっす。

 そのとある話とはGrimoir Card Wirth さんのscenario review一度低レベルビンボーパーティでプレイすることをオススメします と書かれていたことなんですが。ということで試してみましたよ。やっとこさ貯めた1000SP 位持ってるレベル2のパーティーで。そうしたらおもしろいのなんの。最後羽をたくさん持って帰って来れたときにはガッツポーズしたくなりました。

 不満な点は浮遊薬飲んだのに洞窟いけねーよ、と初心者(というか俺)が思ってしまった部分くらいなんですが。全員に浮遊薬を飲ませて谷でうろうろする俺のパーティ(^^;。まぁこの辺はキーコードの問題でしょうがないんだろうなぁ。

 一応対象レベル3以上になっていますが戦闘やスキルの面では救済措置がいろいろとられているので、工夫次第では上に書いたように低レベルのパーティでも羽をたくさん持って帰ることも十分に可能です。低レベルでお金が枯渇気味の冒険者の方は是非。○ (2003/03/24)

青く囚われた少女

 キャンペーンシナリオ第一話。話の流れが丁寧に作られたストーリーシナリオです。プレイしながら設定がかなりしっかり考えられていることが伺え、安心してプレイすることが出来ます。ある程度の謎を明らかにしつつ同時にまだ謎を残すあたり、キャンペーンシナリオの導入として非常に見事だと思います。筆者は途中まで気付かなかったのですが、情報カードも活用されていますのでそちらも時々目を通すといいかも知れません。続きをプレイするのが楽しみなシナリオです。(2003/04/28)

YOUKAI VILLAGE

 ゲゲゲの鬼太郎を題材にしたシナリオ。作者さんによる絵がとても丁寧に描かれていて鬼太郎の世界が非常に良く表現されています。話は全体的にほのぼのしたものですがイベントも多く、きっと楽しめると思います。探索は技能だけでなく能力判定にも対応して欲しいところでしたが、全体的に丁寧に作られていて非常に鬼太郎らしいお話だと思いました。鬼太郎の世界に行ってみたい方は是非。(2003/04/23)

旧き沼の大蛇

 大蛇退治を描いたシナリオ。大蛇のステータスはそこまですごいわけではありませんが、退治するためのプロセスが一筋縄ではいかないところが強敵である大蛇を上手に表現していると思います。ただ戦うだけではマンネリ化しやすいCardWirth での戦闘を工夫を必要とすることによって補っているのはさすがだと思います。筆者は今回ちょっとおもしろいエンドに行ってしまいました。こんなエンドも用意されていたんですね。(2003/04/19)

奇塊

 下水のお掃除を依頼された冒険者を描いたシナリオ。全体的にコメディタッチで楽しいです。他の方の感想を読むまで依頼者のお名前に何も感じなかった筆者は鈍いのかしらん。コメディシナリオながら世界観をちっとも壊していない点は高く評価したいです。ホントに気軽に(笑)楽しめるシナリオをお探しの方におすすめ。(2003/04/18)

精霊の竪琴 〜奏でられたプレリュード〜

 吟遊詩人との交流を描いたストーリーシナリオ。イベントがいろいろあってなかなか楽しめると思います。特に最初に渡されるアイテムを使い込むことでちょっとずつスキルが得られるという工夫は素晴らしいと思いました。ミニゲームなどもあって飽きさせない作りになっていると思います。個人的には物語の焦点がNPC の心境の変化にあることが少し残念でしたが、楽しめるストーリーシナリオをお探しの方にはおすすめしたいです。(2003/03/10)

シュバリエの館

 地味なダンジョン探索シナリオ。地味ですがかっちりと作られており、淡々とした雰囲気は個人的に非常に好みです。ガーディアン部屋を先に発見したときには、何か特典があるとさらによかったと思うのですが。工夫が足りなかったのかな? とはいえ全体的には地味ながら楽しめる作りになっており、ダンジョン好きな方には是非おすすめしたいです。(2003/02/20)

紫紺に染まる深紅都市

 正統派シティアドベンチャーを目指した意欲作。個人的にはファッションショー、報酬は食べ物など着眼点が今までのシナリオとは全く違っておもしろいと思いました。この辺、冒険者や町の人もやっぱり生活しているんだよなあと思わせてくれました。クーポンを利用して他シナリオとのクロスオーバーも積極的に行っており、プレイヤーが忘れかけているシナリオの話題まで出てきました(^^;。

 今回のプレイでは『隠者の庵』の「蟷螂変化」をしつこく持っていたキャラが大活躍したのがうれしかったです。ただ事件自体は2日前に解決してしまいちょっと物足りなかったかも。次回のプレイではもっとゆっくり楽しんでみよう。というようにこのシナリオはさまざまなパーティーで複数回プレイしてこそ味が出てくると思います。何度も楽しめるシナリオとして実に素晴らしい出来なのではないでしょうか。初代パーティでもレベルを気にせずやっておけば良かったなぁと思う次第。復帰させてやってみようかな。(2003/02/01)

白弓の射手

 冒険者は聖北教会の依頼を受け、ある村の宝を取りに行くことになったのだが…。王道的な、安心して楽しめるシナリオだと思います。ストーリーはなかなかに展開し、楽しめました。情報カードなどを活用した親切設計は素晴らしいです。やや地味なシナリオですが、安心して楽しめる冒険をお探しの方は是非。(2003/02/03)

〜LV.6

Last Wish

 冒険者達は薬草の探索を依頼される。しかし…。素直にいい話だなー、と思えたシナリオ。ほぼ一本道のストーリーですが、動機付けがきちんとされていて感情移入しやすいと思いました。システム的に見てもNPC の護衛役を決めてPC が庇うという形はおもしろいと思いました。良質のストーリーものを探している方におすすめ。○ (2003/02/03)

雪原を越えて

 アイテム氷界晶を求めて雪原をさまようシナリオ。天候が変わったり防寒具がペナルティカードになったりすることで、雪原での探索の大変さを上手に表現していると思います。つーか寒いよ。町の人も生活感が出ていていい感じだし、他にも未知の生物(?)やドラゴンなんかもいて楽しいです。良質な探索ものをお探しの方は是非。○ (2003/02/03)

竜殺しの墓

 CardWirth の持つあらゆる魅力を引き出してみようという試みから作られた意欲作。 そしてその試みは成功していると思います。ゲーム性・ストーリー性・演出、どれをとっても一流で文句のつけようがないです。とくにちょっと凝ったギミック戦闘はとても楽しかったです。

 一度謎解きで詰まってしまったのですが、Readme にネタバレにならない範囲で攻略情報も書かれており、そのおかげで無事クリアすることが出来ました。また宝箱などで配布されるアイテムも考え抜かれている感じがして、とりあえずもらったアイテムはこのシナリオの中でほとんど使い切りました。この辺のプレイヤーへの配慮も好感が持てます。正統派冒険シナリオをお探しの方は是非。○ (2003/01/10)

紅き星の小さな願い

 非常に良質なストーリーシナリオ。ちょっとサイコホラー(?)の入ったストーリーには思わず引き込まれてしまいました。最後のダンジョンは少し広すぎな感じがしたので、「辺りを探索」コマンドは場合によってはなくしてしまっても良かったのかも知れません。とはいえ、全体的には非常に良くできたストーリーシナリオであり、また戦闘などのストーリー以外の部分も十分に楽しめる内容となっていますので多くの人にオススメしたいシナリオです。(2003/02/07)

知識の護り手

 自分のパーティのキャラが思い通りにしゃべってくれる快感! このシナリオではそれを存分に味わうことが出来ます。とくに盗賊系キャラがいい感じで活躍すると思うので盗賊びいきの方は是非。自分は一本道シナリオのようにクリアしてしまったのですが、どうやらイベントに合わせてさまざまな分岐が用意されているようです。特定条件で発生する最後のNPC パーティの会話はもうちょっとさらっと流して欲しいところでしたが、それ以外には特に不満はありませんでした。分岐などがきちんとされた良質シナリオをお探しの方は是非。(2003/02/07)

老兵の歌

 時に楽しい、時に読ませるストーリーシナリオ。ギルバートさん非常にいい感じです。敵は結構強めなので戦闘好きの方も楽しめると思います。途中でもらえるアイテムを使えばもっと楽に戦えたはずなのですが、筆者はそれをすっかり忘れていたのが残念。レアアイテムの説明の最後にシナリオ名を書いてくれているところは個人的にうれしかったです。よくどのシナリオのアイテムか忘れてしまうので(^^;。純粋に楽しめるシナリオをお探しの方におすすめ。(2003/02/03)

海底洞窟の秘宝

 なかなかに凝ったダンジョン探索シナリオ。リドルが解けず自分の頭の固さを痛感してみたり(^^;。でもそういう人のためにヒントと答えのテキストを提供してくれているので安心です。最後の戦闘は文字通り息詰まる熱戦となってとてもおもしろかったです。ボス戦の表現方法は個性的で初めて見た形でした。ストーリーもいい感じでまとまっており、楽しめました。宝探しに出かけたい方におすすめ。(2003/03/24)

フランシス氏は足を掻く

 2ch のシナ語りスレで好評価されていたので落としてみました。実際いい意味でまとまっており、ほのぼのとした気分になれるシナリオです。とはいえダンジョンもあり、戦闘もありますのでなかなかに展開します。そんなに長くなく終わるので、ホッとしたいシナリオをお探しの方におすすめ。(2003/01/10)

双頭の遺跡

 普通のダンジョン探索ものなのですが、このシナリオの素晴らしいところは既存のパーティーを二つに分けて、その二つのパーティーが協力しながら冒険するというところです。確かWiz なんかだとそういう感じの冒険もありましたよね。思い入れのあるパーティーを二つに分けるというのはなかなか、プレイヤーにとっては楽しい作業だと思います。

 ダンジョン攻略の際には自分でマッピングしておくと楽です。また、もらえるスキルやアイテムも結構いい感じで個人的に好きです。普段あまり使わない冒険の中断コマンドを何回も使ってCardWirth で新たな遊び方をしたという感じでした。(2003/01/10)

碧眼の瞳

 時間をテーマにしたストーリーもののシナリオ。どうテーマにしているかは…是非プレイしてみて下さい。プレイにはかなり時間がかかるので覚悟してプレイした方がいいです。途中で中断することも可能ですが、「閉塞感」を実感するためには自分が納得できるEnd まで繰り返しプレイした方がいいかも。

 分岐条件が結構シビアで筆者はTrue End にたどり着くまでに5回くらい3周目をプレイしました(^^;。マルチエンドのストーリーものとしては素晴らしい出来だと思います。また、キャラが描きこまれていることにも好感が持てました。最近日常に飽き飽きしてきた人にオススメ。(2003/01/10)

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